條々

條々
- 公儀より仰せ出ださる御條目の趣き、弥々相守る可き事。
- 前々に定め置きし所の法度道は今以て之を違失す可からず。就中、切支丹宗門の事は弥々改む可し。若し不審成る者猶有らば奉行所に達し差圖を受く可き事。
- 家中の輩、武士の㳒式・搆所を忘れ、常々兵器等を經営して猥りに沽却す可からず。尤も武名に励み忠孝を納て餘力の節は、文学・弓馬の修練に専ら嗜む可き事。
- 知行収納の節、百姓等に對して非儀、或ひは私用を以て民を仕はす事有る可からず。耕作の時分を除き、摠て理不尽成る儀を申し付く可からざる事。
- 傍輩参會の節は一汁二菜を過ぐ可からず。或ひは婚儀餐應は一汁三菜の外無用と爲す可し。并びに祝儀取通しの儀、楽の申合せは輕く致すべし。或ひは家作り等、分限を越えて不相應の儀致すべからず。摠て無益の費、一切之を停止せしむ。平日は倹約を用ひ、乱行の粧ひす可からざる事。
- 徒黨を企て頼母敷き道を以て不断に参會致し酒食酔飽に及び、或ひは博奕、或ひは女色の灾、堅く禁止と為す可き事。
- 家督相續の男子之無く養子、或ひは名跡等相定めの節は、一類の中の礼筋目の者なる可し。然りと雖も平常の行跡等を吟味致し之を申立つ可し。一類の中に之無く他人より取組むに於ては、不相應の者を申立つ可からず。権にも依怙不似合なる取組を致すまじき事。附す、不相應の縁邊を私に取組むまじき事。
- 在國の節は衣服は奢美に及ぶ可からず。或ひは晴れの言席、又は在江戸の時は先制に随ひ相應を為す可き事。
- 家業を以て今勤仕する輩は、子孫に於て慶失無き様常に相嗜む可き事。
- 家老・組頭の輩下に、知或ひは雑説等を申廻らし傍輩の間を申し妨ぐ佞人の輩を抱くこと有らば、其の頭々は隠すこと無く申し出づ可し。若し家老・組頭の諸為・下知に理不尽の儀有るに於ては、横目の者に對し申し出づ可き事。
- 外様奉公の輩、近習のものに親しく交流すまじき事。
右條々、先制に准じ之を定む。然尤御近代様返々仰せ出され候条は堅く相守る可き者也。